今回から趣向を変えて、白毛王国日記で書いている2004年までの間で、牧場で生産した馬達や出来事を紹介していく日記を書いていこうと思います。
今回は、牧場で起こった出来事とそれに関わる人物の話です!
2000年7月2週(日曜)新潟・・・
ノーザンテーストとスコルピオンとの間に産まれた鹿毛の牡馬ソルテーストが、「2歳新馬」に出走しました。
短い直線に入って、後続は届くか!
ソルテースト、先頭だ!
残り、100m!
後続は大きく離れました!
ソルテースト、先頭だ!
ソルテースト、後続を大きく離しての快勝です!
「2歳新馬」は大差の快勝で勝利したソルテーストですが、実はある産まれながらに持ったハンデを抱えていたのです・・・
8月2週(土曜)新潟・・・
ソルテーストは、芝の1400mのOP「ダリア賞」に出走しました・・・
「2歳新馬」でのパフォーマンスを見る限り、ここでも当然楽勝ではないかと思っていたのですが・・・
4コーナーカーブから、直線コースに向きました!
あと、200m!
ソルテースト、先頭だ!
これはどうした・・・ソルテースト、伸びない!
内から、ウインラディウスが伸びて来た!
ソルテースト、食らいつく!
ウインラディウス、頑張る!
ウインラディウス、1着でゴールイン!
ソルテーストは最後の直線で急に失速し2着でした・・・
その理由は、レース後の武豊騎手のコメントで分かりました・・・ソルテーストのあの直線での失速は、喉鳴りが原因だったのです・・・
レース後、大事をとって・・・どの牧場にも引けをとらない自慢の獣医施設があるエアリアルファームに放牧に出すことにしました・・・
「こんにちは、私は高松歌劇、獣医師よ。あなたがここのオーナーさん?」
彼女が牧場にやってきたのは、それから1週間ほど過ぎた夏の暑い午後でした・・・
うん?高松?獣医師?もしかして・・・
あそこにいる2歳馬?
あっ!ソルテーストのことですか!
でも・・・何故に?ソルテースト・・・
「あの2歳馬の喉鳴りを私がなんとかしてあげる、って言っているのよ」って・・・
えっ!!!
何ですと!ソルテーストの喉鳴りをなんとかしてくれるのですか!!!
もちろんです、ソルテーストの喉鳴りを何とか直してあげてください!歌劇先生!!!
・・・・・・
「処置は上手くいったわ、これでだいぶ楽になったはずよ」
流石、高松凱旋おじさまの娘さん!
「辛そうにしている子を見ると、どうしてもじっとしていられない性質なのよ」か・・・
凱旋のおじさまに性格がそっくりですね♪
本当にそうです・・・これで来年のクラシックも不安なく挑めそうです♪
よし!決めました、歌劇お姉さまの為に、ソルテーストでダービー制覇を目指します!
前から思っていたんだけれど、牧場長だけでなく獣医師も雇えればいいのにな・・・
なんと、エアリアルファームに力を貸してくれると約束してくれました♪
更にお近づきの印に、Bランクなんですが非常に優秀な絆コマンド「持病治療のススメを」をもらっちゃいました♪
高松歌劇おねえさま、この出会いプライスレスです!
そして・・・出会いや縁というものは時にドラマチックで、この高松歌劇おねえさまとの出会いが、牧場初の凱旋門賞制覇へと繋がっていくのです・・・
今回は、こんな所で失礼します!